(1)少子化対策
ア、出生率の過去最低更新
イ、高齢者向け予算との比較
(2)我孫子市特定事業主行動計画
実施状況と今後の取り組み
−我孫子市における危機管理−
(1)災害対策
ア、財源の確保
イ、リーダーシップ(市長不在時の体制)
(2)消防団活動の充実
ア、団員の確保策
イ、消防操法大会のあり方
(3)行政代執行
違反行為の定義と対応
(4)不当要求行為への対応
ア、訓令の実効性と目的
イ、被害防止策
−子どもたちを育む施策の充実−
(1)子どもたちの安全対策
ア、予算措置
イ、施設の耐震化
ウ、防災行政無線の活用
エ、プール熱対策
(2)豊かなスポーツ環境の整備
ア、スポーツ拠点づくり
イ、学校運動部活動の充実
(3)確かな学力の育成
ア、学力向上策としての授業時間数の確保
イ、学校現場の現状認識・問題意識の把握
(4)国際教育の推進
ア、小学校の英語教育必修化の是非
イ、指導者の養成・確保
ウ、ALT事業の効果
−少子化と子育て支援−
(1)少子化対策
ア、出生率の過去最低更新
昨年における出生率は、5年連続で過去最低を更新し1.25となったことが、厚生労働省の人口動態統計で分かりました。一人の女性が一生に産む子どもの数の推定値である合計特殊出生率は、千葉県においては全国平均を下回る1.18となっています。わずかな減少にとどまった2003〜2004年と比べて減少幅が大きく、少子化対策として政府方策を行ってきたにもかかわらず少子化に歯止めがかからない現状が明らかになりました。このまま歯止めがかからなければ、年金や医療などの社会保障制度の見直しを迫られるだけでなく、地域や家族の係わり合いにも大きな影響が出ることは避けられないと思います。また、出生数から死亡数を引いた自然増加数は、前年比103,527人減のマイナス21,408人で、調査を始めた1899年以来、初めてのマイナス、つまり日本の人口減となりました。
現在、政府では、現行の扶養控除を縮小の方向で見直し、子どもの数に応じた税額控除の導入を検討していますが、私たちの世代に本当に有効な支援策となるか疑問が残ります。本当に必要としている家庭への効率的な支援が期待できず、児童手当のようにばらまき施策で効果が薄いという指摘もあるようです。我孫子市では、待機児童ゼロを維持し、児童育成手当や幼稚園児補助金など市独自の経済的支援を行っているものの、公立保育園の施設老朽化や、産科の病院が市内に一つしかないことなど、設備等に対する不安が多々あり、国策と同様で少子化対策として決め手を欠いているように思われます。
個人の様々な生き方を尊重しつつも、やはり家庭を社会の基礎的な単位として尊重し、子育てという健全な営みを支援すべきで、出産、子育てへの理解を深め、温かく見守ることができる職場や地域社会にするよう、行政として意識を変えていく必要があると考えます。我孫子市においては我孫子市らしい、つまり、水と緑と土のにおいがいっぱいの、という素晴らしい地域の特性に応じた支援策を講じるべきだと思います。また、もともと子育て支援は、子どもを社会の宝としてとらえ、血縁・地縁型のネットワークによって担われてきたように、地域が一体となって応援する社会の再構築が望まれていると思います。
他の予算を大胆に減らして財源を確保することや、政府が検討している家族や地域の絆を深める「家庭の日」のように、家庭の大切さを学ぶ機会を提供するなど、少子化対策について発想の転換が不可欠と思いますが、本市の見解をお伺いします。
イ、高齢者向け予算との比較
昨年度の一般質問において、昨年度における子育て支援事業費は、約30億円であったことが明らかにされました。今年度4月、法改正により児童手当の支給対象年齢が小学校終了前までに拡大され、本市の児童手当支給事業のうち、一般財源分として約1億7,500万円の増額計上がされました。出生率の過去最低を更新し続けている現況ですので、バラまきではなく、発想の転換を図り、次代を担う子どもたちのために、本市の特性に応じた支援を効果的に行っていただきたいと思います。
出生率の過去最低更新を受け、これまでの支援策について、詳細な分析・検証を行うべきだと思いますが、子育て支援予算と高齢者向け予算との額の比較、対象人数や将来にわたる影響等をふまえ、本市の予算配分についての所見をお聞かせください。
(2)我孫子市特定事業主行動計画
実施状況と今後の取り組み
平成17年4月施行の次世代育成支援対策推進法に基づき、本市では「子育てにやさしい職場をつくろう」をテーマに、「我孫子市特定事業主行動計画」が策定されました。市職員の方々が、「子育て」や「子育ち」に関わることができる職場環境を整備するために、子育て支援制度の周知徹底や育児休業取得の促進など、様々な取り組みを実施しているところであります。
昨今の社会経済情勢では、公務員の休暇制度等の勤務条件は、民間企業に比べ恵まれている感があり、厳しい指摘があることも事実であります。しかし、急速に進展する少子化に歯止めをかけるため、あるいは、今後、優秀な人材を我孫子市職員として確保し、より満足感ある市民サービスの供給を続けていくためにも、民間企業を先導して、仕事と子育ての両立を支援する職場の環境整備をさらに図っていく必要があると私は考えます。平成21年度までの第1期計画年度を通じての、本市特定事業主行動計画の着実な取り組みを期待して、質問いたします。
まず、昨年度の実施状況、特に育児休業の取得状況と男性職員の取得率についてお示しください。アンケート調査によると、育児休業取得の際の懸念として、経済的問題、業務遂行や継続的な能力向上への影響が多くあがっていました。我孫子市職員の育児休業等に関する条例を遵守させることからも、これら諸問題への理解・支援を充分に行う必要があります。また、地域社会と市内事業者の職場の環境改善に対し、良い影響を及ぼすよう本市が率先して取り組むべきだと思います。特定事業主としての市の重大な責務のもと、具体的な支援策をどのように行ってきたのかお示しください。
次に、本市行動計画では、「子育て・パートナーとの時間を確保する」ため、育児休業・部分休業取得者のうち男性職員の取得率10%という目標値を掲げています。私はこの10%という目標値を設定した根拠が理解できていないのですが、はたして、この数値で子育て世代の支援となりうるのでしょうか。子ども総合計画の理念のように、我孫子らしい子ども行政の確立が達成できるといえるのでしょうか。
「ポップコーンプラン」〜 活力ある太田市の将来のために職場全体で同僚の育児を支援しよう 〜という群馬県太田市の行動計画では、男性職員の育児休業等の取得率の目標値を、本市よりも非常に高い40%としています。仕事と子育ての両立を支援するためには、上司や同僚の協力が不可欠であり、職場全体で仕事と子育てを応援できる雰囲気をつくり上げることが重要と考えます。本市のこの10%という目標値こそが、我孫子市における男性職員の育児休業を特別視する意識が払拭されていないことを表しているように思いますが、今後の取り組み、とりわけ管理職層の意識改革についてお答えください。
−我孫子市における危機管理−
(1)災害対策
ア、財源の確保
政府の進める構造改革における「官から民へ」という流れから、行政自体のあり方を見直す基調ができつつあります。本市でも、市が実施している1,185件のすべての事務事業を対象に、委託・民営化の提案を募集する「提案型公共サービス民営化制度」が実施されています。民間からの提案を活かし、市民サービスの向上と効率的な行政運営が効果として期待されるところであります。しかし、やみくもに民営化することついては、疑問を抱かざるを得ない部分があります。なぜなら、民間の力だけでは執行不可能な分野、つまり「公権力の行使」という意味において「官にしかできない」、言い換えれば「官に執行責任がある」と考えられる分野があるからです。
そのひとつに挙げられるのが、災害対策ではないでしょうか。もちろん、自助・互助といった民の協力も必要ですが、災害等の不測の事態に対し、あらかじめ復興資金や防災系の組織・設備を備え、人的な体制強化を図ること、また、災害発生時において、迅速な救命活動を行い、インフラ整備をすることは、災害対策基本法で責務として課せられているように、まずは官がやらなければならないことであります。住民の生命・身体・財産を守る権限と責任は、災害に対する平時の準備段階から、大部分が官にあるといえます。
私は一昨年前、新潟県中越地震のボランティアとして新潟県に赴いた際、現地の状況を目の当たりにし、被災された方や職員の声を直接聞き、災害時における行政運営をも体感することができました。避難所となった学校施設で復興支援活動を行いながら、万が一、我孫子市でこのような災害が起きたときに、迅速かつ適切な対応が取れるのか、市民を守れる準備は整っているのか、救助活動や復興支援活動を行うための財源が確保できているのか、とても不安になりました。
国、県の補助金、あるいは地方債、さらには特別地方交付税も財源として考えられますが、地域住民に対し、緊急時に短時間に調達でき、確実に使用できる多額の現金は、財政調整基金や予備費であります。地方自治法第233条の2では、「決算剰余金の全部または一部の積み立て」が、また、地方財政法第7条では、「決算剰余金の半分以上を財政調整基金に積み立てる」と規定されていますが、市民の安心・安全を確保できる準備を整えるためにも、災害対策として、計画的に財政調整基金を増やす必要があると思います。
本市では、財政調整基金が現在のところ7億円程度で、これに見込んでいる繰り戻し額を合計しても12億円ほどであります。危機管理体制には完璧はなく、追求すれば莫大な経費を要すことになるとは思いますが、災害対策としての財源の確保について、現在の財政調整基金の額の評価と今後の計画について、本市の見解をお伺いします。
イ、リーダーシップ(市長不在時の体制)
危機管理で先ず重要なことは、どのような危機に対して準備を進めるかというリスクの想定にあります。やみくもに危機管理体制を強化しようとしても、このリスク想定がなければ、実際の場面では運用できないような抽象的なマニュアルの羅列や、予算策定だけが先行してしまう恐れがあります。数々の過去の事例を参考に、また、我孫子市に特有の危険が無いかについてもさらに検証を進め、現在改定中である「地域防災計画」の中に位置づけるべきだと考えます。危機管理体制づくりにおいて、危機そのものを想定するだけでは十分とはいえません。危機が発生した際の対応についての我孫子市自体のリスク管理と対策の策定も必要です。これがなければ、実際の局面での実現性や有効性に問題が生じ、結局「使えない」管理体制を策定してしまうことになりかねないからです。
その一つの例が、リーダーであるべき市長が不在であった場合の対応です。市長との連絡手段、代理者への権限委譲の規定や方法、災害対策基本法第68条に基づく自衛隊派遣要請などの判断やその手順、トップダウンによる命令系統の徹底や、その前提として意思決定自体に遅延を生じない体制が取れるのかなど、市長が不在であるからこそ、より具体的な対応が用意され、しかもそれが周知されていなければなりません。そもそもこのような事態を想定しているのか、個々の災害発生の対応策に庁内のリスク管理が想定されているのかどうか、ここで確認させていただきたいと思います。また、実際の運用に問題がないのかという観点から、その周知の程度や訓練の実績につきましてもお知らせいただきたいと思います。
(2)消防団活動の充実
ア、団員の確保策
現在の消防団員数は、条例で定められている266人を満たしていません。原因のひとつとして、消防団活動に対する、地域住民や市内事業者の理解不足があげられます。消防団活動を市として広報していることをあまり見かけませんが、地域に根付く住民自らの活動を、市が下支えするひとつの方策になると考えられます。条例の規定を下回っている団員の募集に関しても、「広報あびこ」に掲載されたものの、消防団員の募集は基本的に消防団が行っているとのことです。残念ながら本市のバックアップは十分だとは言いがたい現状です。消防団活動に関する積極的な広報活動は、市民に自分たちの街は自分たちで守るといった意識の向上、地域防災力の強化を図ることができると思います。
先日の消防操法大会では、消防団組織・制度の多様化により、女性団員を数名見かけました。今後も女性の積極的な参加を呼びかけるとともに、市として地元の大学にも協力を依頼し、大学生の参加促進を図ることも必要だと思います。なぜなら、1〜4年間という短期ではありますが、市内大学に通う学生にとっても、消防団員というボランティア活動は、地域の安全に貢献でき、卒業後それぞれの社会生活を送る上でも有意義で貴重な体験であるからです。卒業後、各地で地域防災の担い手となることも考えられます。
団員の士気を充分に配慮し、伝統的なものを継承することはとても大事ですし、消防団員数が減少することは地域の防災力の低下に直接結びつくので、定数を安易に削減すべきではないと思いますが、近年の本市の人口流入に即して区域を再編するなど、団員が条例定数を満たすよう、市としてバックアップするべきではないでしょうか。地域防災体制の整備に責任を持つ市長がリーダーシップを発揮して、危機管理としても早急に検討すべき課題だと思います。団員確保について、見解をお示しください。
イ、消防操法大会のあり方
本市消防団員の士気の高揚と消防操法技術の向上を図る目的で、「消防操法大会」が毎年6月に開催されています。この大会を消防団活動の広報活動としてもっと活用すべきではないか、と私は考えます。また、これを市が支援していくことは、消防団活動の認知不足や、団員不足の解消のみならず、危機管理体制における行政と住民との連携の一つの例となりえると考えます。
多くの消防車両がそろうこの大会は、自動車が好きな子どもはとても喜びますし、俊敏な動作を見て、団員にあこがれる子どももいることでしょう。幅広い層に地域防災に興味を持ってもらうためにも、地域の幼稚園や保育所にも呼びかけ、未就学児の保護者等に参加を促してはいかがでしょうか。また、広域あるいは一時避難場所といった市内各防災拠点を周知させるために、それぞれの地域住民に気軽に足を運んでもらうよう毎年場所を変えたり、スポーツ少年団や地域の子ども会活動と連携させて開催するなど、消防団活動への理解と防災意識の高揚が図れるよう、消防操法大会のあり方について、危機管理の一環として検討すべきだと思います。市の考えをお聞かせください。
(3)行政代執行
違反行為の定義と対応
国や自治体は、多くの場合、法律・条例を遵守しない事業者や個人に対して、命令、禁止などの行政上の義務を課す規定をしています。しかし、違反者が自発的に当該義務を履行しないときには、行政代執行等の一定の強制措置に基づき、行政が義務の履行を図り、公益上の目的を実現させます。
我孫子市内には傾斜度が30度以上の傾斜地が25ヵ所あります。このうち、5ヵ所は急傾斜地崩壊危険箇所として、県と合同で巡回調査を毎年実施しています。しかし、残りの20ヵ所については土地所有者にがけ崩れを誘発、助長する行為を禁止する旨の指導のみにとどまっています。このような状況下、一昨年10月には、土砂災害予防計画にすら想定されていなかった斜面において崩落事故が発生しました。現場は今なおブルーシートで覆われ、崩落を防止するフェンスが道路にはみ出している状態になっています。土地所有者は環境美化に努めなければならないとの規定がある「我孫子市さわやかな環境づくり条例」に明らかに反している状態だと私は認識しています。環境規制の分野における、行政上の義務の履行が必ずしも実効性をともなっていない一例といえると思います。
違反行為の是正を図る行政代執行がごく稀にしか実行されない理由として、代執行費用を最終的に負担しなければならない可能性が高いこと、実体的要件の内容が不明確であること等があげられます。しかし、違反行為を放置することは、当該法令を所管する部署の使命・責務を放置することにつながりかねず、本来、住民の福祉の増進を図ることを基本とし、公益実現の役割を担う地方公共団体として、あってはならないことです。市長が関係部署に対する指導力を発揮し、危機意識をもって、行政代執行の実行に強い意欲を持つことが重要だと思われます。
違反建築物に対する執行は、要綱第15条によって規定されています。また、ごみの不法投棄、空き地の雑草、放置自転車等の問題がありますが、これらについては、個別法の委任を受け、簡易な手続きによる除去を実施し、義務履行の確保が行われています。適切な法執行を図り、公的秩序を維持するためには、「我孫子市さわやかな環境づくり条例」など、他の分野において、行政代執行に至る違反行為の定義を明確にする必要があると思いますが、いかがでしょうか。また、本市はこれまでどのような違反行為に対し、行政代執行を実行してきたのでしょうか。併せて、苦情が入るなどして、実態を把握してから実際に代執行に至るまで、どの程度の期間や交渉過程が必要と考えているのか、所見をお聞かせください。
(4)不当要求行為への対応
ア、訓令の実効性と目的
昨今、景気が完全に回復したとはいえないため、民間企業に対する不当な金銭要求などが難しくなっていることの影響からか、全国的に行政に対する不当要求行為が頻繁に見られます。特に、許認可や公共工事の行政指導などをめぐり便宜を図るような不当要求行為が多く、廃棄物の許認可をめぐる栃木県の市職員殺害事件などは、今なお痛ましい事件として記憶に残っている方も多いと思います。本市では3年前の平成15年に、行政組織の内部に対して発せられる訓令として「我孫子市不当要求行為等対策規程」が施行されました。この訓令は、本市の事務事業の執行に当たり、特定の一部団体による暴力行為、脅迫行為等を用いて不当に要求する行為に対し、適切に対処し、もって当該事務事業の適正な執行を確保するとともに、職員の安全を確保することを目的としています。施行から3年を迎えたこの「我孫子市不当要求行為等対策規程」がどのように機能したのか、警察が対応するに至った案件の有無等、この規定の実効性についてお伺いします。
本市では、不当要求行為への対策として、対象を一部の団体に限定し、行政組織の内部に対して発せられる訓令として規定していますが、他市では、市民に広く知ってもらうため交付手続きを伴う規則等で定めている例が多くあります。また、議員等の公職にある者に限っては、別の要領によって、提言・要望の報告を義務付けていますが、事業者や個人、あらゆる対象者からの不当要求行為への対策を規則等で定めるべきだと考えます。市の見解をお示しください。
イ、被害防止策
現在、不当な圧力に悩み、屈しそうな職員は本当にいないのでしょうか、今一度確認をしていただきたいと思います。不当要求行為が行われた際には、職員は毅然たる態度で対処すること、誰もがマニュアルに従った同じ対応をとること、警察との連携を密にし、通報・連絡体制を整備することなどが大事だと思いますが、本市における不当要求行為に対する被害防止策と、庁内の指導について確認をさせてください。
−子どもたちを育む施策の充実−
(1)子どもたちの安全対策
ア、予算措置
昨今の子どもに関わる事件・事故に対し、本市では、全小学校における安全管理員の配置、低学年の集団下校指導、「子ども110番の家」の拡大、安全マップの作成など、様々な対応を講じ、また、警察や地域ボランティアなどによるパトロールも各地域で実施されています。市内の尊い子どもたちが不幸な事故の犠牲にならないよう、過去の事件や事故を再検証し、今後も更なる安全対策を講じて欲しいと思っています。
しかし、我孫子市では、先ほどもふれましたが、今年3月から「提案型公共サービス民営化制度」が突然スタートし、子どもたちの安全を守ることに関する事務事業ですら民間に任せてしまおうとしています。子どもたちの安全対策は行政が強い姿勢で主導すべきで、市全域において、大人たちが子どもたちを温かい目で見守り、子どもたちの笑顔があふれる街づくりを推し進めなければならないと私は考えます。今年度4月から施行された「我孫子市生活安全条例」において、「日本一安全で安心なまち」の実現をめざすことを前文で宣言している以上、行政における子どもたちの安全対策について、予算面を含めた施策の充実を切に望みます。
我孫子市の子どもたちの安心・安全を守る想いを前面に示す意味で、本市の限られた予算の中ではありますが、子どもに関わるそれぞれの現場からの要望にどのように対応してきたのか、要望に対し充分に応えられているのか、今年度における予算措置をお示しください。
イ、施設の耐震化
我孫子市内の保育園において耐震調査はいまだに未実施で、幼稚園ではおおむね半数しか対応ができていないとのことでした。また、市長執行部は今年度の当初予算編成時に、財政的な理由をあげ、我孫子第三小学校のたった1校のみの大規模改造工事費を計上していましたが、議会からの指摘と教育委員会の執行部に対する強い姿勢によって、なんとか白山中学校の耐震化工事が加えられることになりました。
しかし、小中学校校舎は、市内約1万人もの子どもたちが一日の大半を過ごす学習・生活の場であり、また、災害時には地域住民の応急的な避難場所として位置づけられていることからも、市内計19棟もの校舎で耐震補強工事が未だ実施されていない現状は、大変憂うべきことだと私は考えます。とても優先順位の高い事業であるにもかかわらず、本市の第3期実施計画によると、学校施設の耐震化が来年度から1校ずつの工事となってしまっています。
現在の各施設の耐震化率を示し、体育館を含め、全ての学校施設が耐震化される目標年度を明確にすべきだと思いますが、施設の耐震化について、本市の見解をお伺いします。
ウ、防災行政無線の活用
本市では、昨年9月より不審者情報等のメール配信サービスを行っていますが、世帯数や携帯電話加入者数から勘案しても、認知度が低く、登録者数が少ない状態であるといえます。寄せられる不審者情報も減少しているとはいえず、携帯電話にメールが配信されるたびに心苦しく思っています。
平成16年12月議会において、「事件発生後、直ちに防災行政無線を使用し、不審者等に関する情報をグループ放送してはどうか」との提案をしましたが、「市民に不安感を与えること、犯人の逮捕に支障をきたすなどの理由から困難であり、緊急時の集団下校やパトロールの強化などで対応していく」とのご答弁をいただきました。
現在、保護者や地域の方が登下校時にあわせ、ボランティアで見守り運動を行ってくださる地域もあります。近隣の白井市では昨年12月より、平日の14:30と15:30の2回、休日は13:00の1回、「子どもたちが安心して過ごせるよう、子どもたちを見守ってください」と、防災無線を使用した不審者に対しての注意喚起を毎日行っているそうです。防災行政無線の近くにお住まいの方は、毎日の放送がうるさいとお困りの方もいるようですが、地域の防犯意識向上、ボランティアとして協力してくださる方々の充足感と、継続的な活動への意識高揚、そして、犯罪の抑止力のために、本市においてもいよいよ防災行政無線の活用を図る時期にきたのではないかと思います。子どもたちの安全対策としての防災行政無線の活用について、見解をお示しください。
エ、プール熱対策
乳幼児を中心に感染する咽頭結膜熱(プール熱)の患者が、今年は過去10年で最多のペースで発生しており、夏にかけて大流行する恐れがある、との国立感染症研究所の発表がありました。このプール熱は、高熱・のどの痛み・目の充血等の症状が出る5種感染症で、夏にプールを通して子どもたちの中で流行することが多く、感染者の8割が5歳以下の幼児だとのことです。定点となっている全国約3,000カ所の小児科からの報告総数は、今年に入り5月上旬までに約1万8,400人で、定点だけの集計のため、実際の発生はこの10倍程度だとのことです。既に全都道府県で発生し、今後、保育園や幼稚園でさらに広がることが心配されています。
本市ではこれまでも夏休み中に小学校プールの一般開放を行ってきました。今年度は新たに開放する我孫子第四小学校を加え、計7校で行われる予定で、3万人以上もの利用者数を見込んでいます。子どもたちの健康を守るべく、感染症の発生を予防し、その蔓延を防ぐために、我孫子市内の幼稚園、保育園、学校、そして、民間スポーツクラブ施設が一体となって対策を講じ、また、医療機関との連携を今一度確認する必要があると思います。要綱に定められている、助役を本部長とする「我孫子市感染症対策本部」を設置する等の、本市におけるプール熱対策について、お答えください。
(2)豊かなスポーツ環境の整備
ア、スポーツ拠点づくり
現在、小学生・中学生・高校生対象の全国大会は全国各地で開催されていますが、持ち回りの大会が多いことから、子どもたちがあこがれ目標とする「スポーツ毎の拠点」を形成し、スポーツの振興と地域の再生を図る目的のもと、平成17年度より「スポーツ拠点づくり推進事業」が実施されています。総務省と文部科学省が共同で行うこの事業は、2年目を迎えた今年度、国の重点施策としても位置づけられており、これまで全国で合計55大会が「スポーツの拠点」として選定されています。毎年度1件につき500万円以内の財政支援を受けることができ、スポーツ大会の継続開催に必要な備品購入等の初期費用の負担が含まれる場合には、1,000万円以内の助成金が受けられるとのことです。
野球は甲子園、サッカーは国立、ラグビーは花園、テニスは有明、というように、長年にわたって同じ場所で開催されることにより、定着し、子どもたちが憧れ目標とする、いわば「聖地」になっているものがあります。これらの地域は全国にその名が通り、その大会期間中は特に、交流人口増による歳入増加、地域活性化につながる効果が期待できます。また、学校教育活動の一環として開催される全国中学校体育大会や全国高等学校総合体育大会(高校総体)などの学校体育大会は、日頃の運動部活動の成果の発揮、異なる学校の児童・生徒相互の交流など、とても大きな教育的効果もあります。
静岡県富士宮市の全国高等学校男子ソフトボール選抜大会や、石川県輪島市の中高生による全日本競歩大会等は、スポーツ拠点として選定されたことで、競技施設の有効活用と、地域の活性化につながり、地元の励みになっているとのことでした。私が学生時代にケガに耐えながらも打ち込んでいたアイスホッケーにおいては、小・中・高でそれぞれ、軽井沢町、釧路市、苫小牧市、女子中高生は日光市というように、各年代によって選定がされています。また、静岡県由比町では、小中学生によるスポーツチャンバラというユニークな競技も承認されているとのことです。
本市では、昨年の高校総体でなぎなた競技が開催され、2010年のちば国体においても開催地となる予定ではありますが、事業推進にあたっては、本市の特性、市内での競技の認知度を充分にふまえたうえで競技を考慮すべきだと思います。我孫子市は、伝統的ともいえるほど数多くの有名なプロゴルファーを輩出していますし、4年連続で日本一となったラグビーチームもあります。ゴルフやラグビー、あるいは子どもたちが気軽に楽しむことができるタグラグビー、いよいよ8月に手賀沼付近で開催されるトライアスロンなど、我孫子市ならではの人材・自然を活かすことができる競技を、市が主導のもと、全国レベルで継続的に行う大会として開催を試みてはいかがでしょうか。近隣自治体の歳入拡大策としても有効であることから、広域行政連絡協議会や近隣自治体に協力を仰ぎ、広域行政として展開することも考慮の余地があると思われます。
地域活性化策として、また、次代を担う子どもたちに夢と希望を与えるためにも、この事業の推進を強く望みますが、「スポーツ拠点づくり事業」への取り組みについて、見解をお聞かせください。
イ、学校運動部活動の充実
ニートなど定職に就いていない若者は、学校時代に部活、サークル活動など課外活動に消極的で、その6割が部活動未経験という報道が先日ありました。また、運動部活動は、より高い水準の技術や記録に挑戦するなかで、自己実現を果たすこと、人と人とのかかわりを通して豊かな人間関係をはぐくむ等、豊かな学校生活を送ることや人間形成の面からも、その意義はきわめて大きいといえます。
本市では、バレーボールなど団体種目によっては、生徒の部活動入部希望と実際の部活動の設置実態と隔たりがあるとのことです。生徒の学校生活の充実感、体力向上などの観点からも、生徒たちの多様なニーズに応えるべく、教育委員会として各種スポーツ団体との連携を推進し、競技経験者の教職員採用や地域の人材を活用するなど、私はこれまでも生徒たちのスポーツ環境整備についての支援についてお願いしてきました。
昨年9月の本会議において、「子どもたちの多様なスポーツニーズにこたえるよう、体育協会を中心としたスポーツボランティアの育成のシステムづくりを進め、ジュニアスポーツ教室を開催するなど、ジュニアのスポーツクラブを育成していく」とご答弁をいただきましたが、この事業の進捗状況についてご説明ください。
次に、学校運動部活動の充実として、本市における中学校ラグビー部の創設についてお伺いします。『グリーンロケッツ』関係者や保護者等のボランティアによる支援を受けて運営されている『あびこラグビースクール』では、未就学児童を含め約130名の子どもたちが所属し、地域に根ざした活動を行っています。近い将来、この『あびこラグビースクール』の子どもたちの中から、日本を代表するような選手が現れる日も来るのだろう、と同じ市民として期待が膨らみます。ほとんどの児童が小学校を卒業してもラグビーを続けたいと願っているとのことですので、大人では計り知れない子どもたちの可能性を伸ばすべく、本市学校教育におけるラグビー環境を整えるべきだと考えます。
ラグビーは、お互いを思いやる心を育てることができますし、地元に多数住んでいる『グリーンロケッツ』の現役選手やOBを指導者として活用することによって、地域と学校を結ぶことができ、我孫子市教育施策にある「地域に根ざした教育の充実」を図ることができます。さらに、我孫子らしさを活かした「特色ある教育」の展開にもつながると思います。
中学校ラグビー部の創設にあたっては、他の種目にもあてはまることですが、生徒の減少等、学校の実態に応じて複数校合同で運動部活動が柔軟に実施できるようにすることが第一の課題として挙げられます。また、グラウンドとして五本松運動広場等にゴールポストを常設させること、その他、クリアーしなければならない種々の課題がありますが、県からも要請があったと聞き及んでいますので、千葉県教育委員会の協力を得て、ラグビー経験者の教員を採用することは可能かと思われます。本市における中学校ラグビー部の創設について、見解をお示しください。
(3)確かな学力の育成
ア、学力向上策としての授業時間数の確保
イ、学校現場の現状認識・問題意識の把握
平成15年に実施された国際学習到達度調査の結果から、子どもの学力の現状については、読解力、記述式問題に課題があり、低下傾向が見られ、また、平成16年に実施された教育課程実施状況調査の結果からは、国語の記述式の問題について正答率が低下するなどの課題が見られたとのことです。
中央教育審議会では、これらの結果を受けて、国語を「すべての教科の基本」、理科・数学教育を「科学技術の土台」と位置づけ、いずれも「充実を図ることが必要」と指摘しています。その実現のため「授業時間数についても具体的に検討する必要がある」と、これらの教科の授業の時間増を求めています。
本市では、現学校教育法の中で、授業時間数の確保についてどうとらえているのでしょうか。学力向上策として、他市で行われているような土曜授業や長期休業の短縮等、どのような創意工夫で授業時間数の増加を図られるのか、教育委員会としての考え方をお示しください。また、学校現場としては、現状で充分として捉えているのか、それとも授業時間数の不足を感じているのかについても、お伺いします。
経済協力開発機構が発表したこの国際学習到達度調査の結果から、もはや日本の子どもたちの学力は世界のトップレベルにあるとはいえなくなったと文部科学省は認識を示しましたが、市内の小中学校の学力実態について、同調査との関連性でどのような問題意識をもっているのでしょうか。家庭と連携し、基本的な学習習慣の確立、地域の人材の活用、大学・高校との連携、当然ながら、国語・理科・算数数学に関して、その教科指導の充実のために、各学校で指導法の工夫や努力が必要であります。
本市では、学力向上推進委員会等で、教員に対し様々な研修を行ってはいるようです。しかし一方で、私も再三指摘させていただいているように、教材備品購入費は毎年のように減額され続けており、学校現場の充実が図られていないように思います。そこで、学力向上に対する具体策について、予算措置も含めてお答えください。
(4)国際教育の推進
ア、小学校の英語教育必修化の是非
中央教育審議会の外国語専門部会は、小学校5年生から英語教育を必修化するべきとの提言をしました。日本人の英語運用能力は国際的に見て十分ではないとの認識から、グローバル社会に対応するため、小学生の柔軟な適応力を生かすことによって、英語での実践的コミュニケーション能力等の育成を図ろうとするものです。構造改革特別区域等において、教科として英語教育を実施している公立小学校が全国で50件以上もあり、更に増えつつあることから、教育の機会均等の確保のためにも、小学校段階における英語教育を充実する必要があるとの指摘もしています。
国語力は、日本人の基盤であり、全ての教育活動を通じ重視する必要があるとされています。子どもたちの読解力やディベート能力不足を鑑み、この国語力の確実な習得が先決だとする慎重論がある一方で、保護者の70.7%は、英語教育の必修化を望んでいるとの意識調査結果もありました。
国際化社会の中でのコミュニケーション能力の早期育成を子どもたちに望む親心も理解できなくないのですが、国の施策として、まずは中学以降の英語教育を抜本的に見直し、入学試験の英語教科の内容を改善する必要があるのではないか、と私は考えています。小学校の英語教育については様々な議論がありますが、小学校における英語必修化について、本市教育委員会としての考えをお示しください。
イ、指導者の養成・確保
小学校において英語教育を実施するにあたっては、人材の確保、教材等の開発や準備、小学校教員の英語力や指導力の向上、教員研修の充実など、様々な課題があげられます。また、学校現場からも、これらの条件の整備を求める声があがっているようです。
教育現場の不安を抱えたまま英語教育が導入されれば、教員のみならず、またしても子どもたちが振り回されかねません。したがって、指導にあたるのが学級担任であるか、あるいは担当教員かといった指導形態に即した、文部科学省の試案に基づく研修を早期に行うべきです。また、JETプログラムによるALTの増員、留学生や英語に堪能な地域の人材の活用など、学校現場を混乱させないためにも、教育委員会として事前の準備が必要になると思います。小学校における英語教育が導入される見通しの中で、どのような準備をしていくのか、お聞かせください。
ウ、ALT事業の効果
我孫子市では、ALTによる英語活動及び国際理解教育は、小学校ごとで時間数が異なりますが、授業やクラブ活動で取り入れられています。夏休みには、実践的な活動を通して英語に慣れ親しませる目的で、ALTによる英会話教室が市内12ヶ所で開催され、のべ500名以上もの多くの児童が参加しています。
文部科学省によると、全国的に総合的な学習の時間などを活用した小学校段階の英語活動は93.6%の学校で実施され、例えば第6学年では平均で年間約13.7単位時間程度の教育活動が行われているものの、必ずしも十分な成果が上がってないところも見受けられ、授業として成り立っていない例もあるとのことです。また、「教育課程実施状況調査」によると、中学校の学年が進むにつれて英語が好きと答える生徒は減少する傾向にあるとのことです。
本市中学校においても、小学生時代の英語活動及び国際理解教育によって、中学校では必修科目となる英語教育に対し生徒たちが興味を持って取り組めているのか、積極的にコミュニケーションをとることができるようになっているのか等、検証すべきだと考えます。教育委員会としてALT事業の評価をどう捉えているのか、また、この事業が中学校における英語の成績向上に効果をもたらしているのか、お答えください。

