2004年09月17日

平成16年 第3回定例会 議案大綱質疑

初登壇 議案大綱質疑(指定管理者制度)
 仁成会の茅野理です。議案第1号、我孫子市公の施設に係る指定管理者の指定手続等に関する条例の制定について、我孫子市議会議会提要にのっとり大綱質疑をさせていただきます。
 
 平成15年6月の地方自治法改正によって、従来の管理委託制度にかわり導入された指定管理者制度は、御承知のように、多様化する市民ニーズに、より効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、市民サービスの向上を図るとともに、コスト削減等を目的とするものであります。指定管理者の指定の手続、管理の基準、使用料金の扱い、指定期間などの制度の実質は、地方主権と規制緩和の観点から地方自治体がそれぞれ創意工夫をして条例で定めることができるので、公共施設の管理と運営は首長と議会の見識にゆだねられることになります。
 来年4月にオープン予定の天王台南区域近隣センター「こもれび」や、今定例会で開設費用が補正予算に計上されている(仮称)我孫子市起業センターは指定管理者制度に基づき管理運営されていきますし、「市立保育園の社会福祉法人等への委託を検討する」との施政方針演説が3月議会において市長よりなされました。このように指定管理者制度は、指定管理者名や指定期間などの議決事項の存在のみならず、近々であらゆる常任委員会にかかわってきますので、私は、この議案の所管の総務常任委員会のメンバーではありますが、あえて、この本会議の場で質疑をさせていただきます。
 議案大綱質疑は自己の意見を加えてはならないとのことですので、さほど時間をとらないつもりです。最年少ルーキーの初登壇ですので、不慣れな点があろうかと思いますが、何とぞ御理解のほどよろしくお願いいたします。
 
1、指定管理者制度導入に当たっての基本方針について
 従来の管理委託制度では、多くの地方公共団体において施設管理の委託契約は種々の比較検討をされることが少なく、首長の決裁による随意契約として行うことが慣例化しておりました。また、議会の議決を要することがなく、委託契約先の選定手法の不透明性や締結後のチェック機能の不全など、問題点も多々ありました。今般の地方自治法「公の施設の管理について」の改正では、管理者の指定を透明な手続のもとに行い、モニタリングで管理の改善を図るとともに、地方公共団体と指定管理者において責任とリスク分担の明確化を図ることを目的としています。議案第1号は、このような法改正の趣旨に合致し、個別の公共施設の設置及び管理条例との連動した運用が不可欠であります。また、この議案条例は、単に手続を定めるだけではなく、我孫子市が指定管理者により施設の管理と運営を行うための一般通則規定で、市と指定管理者の法的な関係を定めるものに当たります。個々の施設の設置目的は公共施設の設置及び管理条例にゆだねられますが、我孫子市としての管理運用基本方針をこの議案条例に盛り込まなければ、今後どのような施設にこの制度を適用していくのかが全く見えませんし、指定管理者との協定の締結においても条文解釈をあいまいなものにしてしまいます。そこで、広く我々市民に説明責任を果たすという観点からも、指定管理者制度を導入するに当たっての本市の基本方針についてお示しいただきたいと思います。また、他市町村の当該条例について調べたところ、公共施設の設置管理条例が掲げる目的を達成すべく管理運用方針について当該条例文に明記した例が多々ありましたが、我孫子市の条例ではこれを明記していない理由についてもお答えください。

2、教育委員会が所管する施設について
 現在、湖北地区公民館が財団法人我孫子市都市建設公社に委託されております。経過措置が平成18年9月まであるものの、地方教育行政の組織及び運営に関する法律で定められている公民館や図書館などの教育機関も、個別法でその管理主体が限定されている学校などの施設を除き、今後は直営あるいは指定管理者による管理運営かの選択を強いられるわけであります。
 ところで、教育委員会は、地方公共団体の長から独立した合議制の執行機関であると理解しておりますが、教育委員会が所管する公民館などの公共施設にこの制度を適用する場合においても、条例案にあるように、すべて「市長」という文言で規定され得るのでしょうか。教育委員会が所管する公の施設に適用する場合においては、「『市長』とあるのは『教育委員会』とする」という趣旨の条文が加えられているものや、該当箇所はすべて「市長」または「教育委員会」と規定されている事例がありましたが、この点について本市の御見解を御説明ください。

3、指定期間について
 総務省自治行政局長通知によると、議決すべき事項に、管理を行わせようとする指定の期間が挙げられております。しかし、指定期間には法の制限がないため、私が独自に視察を行った横浜市においては、30年にもわたる指定期間を規定し、公の施設の独占的使用とも言える実例がありました。個々の施設によって判断は異なるのだろうとは思いますが、公募の際に明示される指定期間の本市における基準についてお答えください。

4、公募以外の想定について
 第2条の「ただし、市長が、当該施設の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、公募によらないことができる」とのただし書きについて、お伺いいたします。公の施設の管理に関する法改正の目的の1つは、業者選定の透明性の確保であります。総務省通知でも「指定の申請に当たっては、複数の申請者に事業計画書を提出させること」とされております。また、指定管理者を選考するに当たって、第三者評価を取り入れるべく市民が含まれた審議会を設け、条例化し、議事録を即ホームページで公開するなど、透明性について特に留意している市がありました。しかし一方で、特定出資法人を正規の手続を経ず選定することもできる抜け道的特例を条文中に規定し、公正を失っていると思われる例も幾つかありました。
 そこで質問いたします。「市長が認めるときは公募によらないことができる」という、業者選定において恣意的判断も可能で随意契約に類するこのただし書きは、一体何を、どこの施設のことを想定しているのか、具体的にお示しください。
 
5、指定管理者の制限について
 指定管理者制度は、請負でなく、管理者の指定という行政処分であるので、地方自治法第92条の2と第142条の「長や議員の兼業禁止規定」は適用されないと理解しています。本市条例案の第4条に兼職禁止規定が盛り込まれるに当たってどのような検討がされたのか、御説明願います。また、この規定はどの法令に準拠しているのか、お答えください。
 
6、選定基準について
 個々の公共施設の設置管理条例が掲げる設置目的を達成することが業者選定の判断の基準であり、本市においてその選定基準は、第5条(1)から(5)まで、ただ単に総務省通知の例に準袖しただけの文言で規定されています。当然ながら、指定管理者の選定基準は、それぞれの自治体における基本方針とともに、指定管理者制度の根幹をなすものでありますので、代表者の社会的信用や事業内容、地域経済への貢献などを選定基準として条例に定め、基本方針に基づき指定を行っている自治体もありました。また、指定管理者制度では、民間の営利法人が市民の物的財産である公共施設で、民法、商法に基づく営業行為も行うことができます。従って、こうした行為が我孫子市としての基本方針に照らして妥当な範囲で行われるよう慎重に規定される必要がありますが、第5条に例示された選定基準についてはどのような検討がされたのか、お答えください。
 
7、指定の取り消しについて
 冒頭でも申し上げたように、指定管理者制度の内容は地方自治体がそれぞれ具体的に条例で定めることができるので、公共施設の管理と運営は首長と議会の見識にゆだねられることになりました。従って、市民利益を害するような管理者の選定、施設の運営、そして、その指定の取り消しは、当然ながら議会も責任を負うことになります。他市においては、議決事項である指定のときとの均衡を図るために、指定管理者の取り消しを行う際にも議会の同意を得ることを定めておりますが、本市の条例案にはこの規定がない理由についてお答えください。また、議決された管理者の指定について、執行機関が議会の議決を経ることなく指定を取り消すことができるのかについても確認をさせてください。
 更に、第10条に規定されている「指定を取り消し、又は期間を定めて施設の管理の業務の全部若しくは一部の停止を命じた」ときにおいて、当該施設を利用する市民に影響が出ないようにするためには、つまり市民サービスを停滞させないために市としてどのようにフォローするのか、見解をお示しください。
 
8、賠償責任について
 様々なアウトソーシングの活用において、責任の所在が不明瞭になるという欠点があります。そこで、指定管理者制度導入後、施設利用者に対する賠償の責任は設置者である市と管理者とではどちらが負うのか、お伺いいたします。昨年の参議院総務委員会において、総務省自治行政局長は「指定管理者が雇用する指導員の不注意とか不適切な指導が原因で利用者が負傷した場合、国家賠償法第1条の規定が適用されることもあり得る」と答弁しています。また、「公の施設の管理と運用上の瑕疵により利用者に与えた身体と財産上の損害に対する賠償は市が行う」と規定した市もあります。これは、たとえ指定管理者の過ちであっても、利用者に対する責任は、敏速な救済と設置者としての公的責任を市が全うするという趣旨であるとのことです。この市は、損害賠償の負担を責任の度合いに応じて指定管理者に分担させる定めもしています。本市では設置管理の賠償責任についてどのようにお考えなのか、また、これを条例に規定しなかった理由についてお答えください。
 
9、指定管理者選考委員会について
 第14条の指定管理者選考委員会とは、地方自治法第138条の4第3項の規定により設置される附属機関であるのか、あるいは、あくまでも規則や要綱などの行政内部規定で行うことのできる内部組織なのかどうか、お答えください。また、この委員会の置かれる担当課名と委員の構成についてお答えください。
posted by 我孫子市議会議員 ちの理 at 00:00| 議案大綱質疑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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